「燃料電池車は本当に必要か?」――GMとトヨタが疑問符

の記事を読んで‥‥
GMのボブ・ラッツ副会長は記者に対し、「最近のリチウムイオン電池の進化は著しく、将来的には電気自動車が充電なしで300マイル(約500キロ)は走行できるようになるかもしれない。大衆市場向けの製品としては燃料電池よりもはるかに現実味がある」と話している。
トヨタ渡辺捷昭社長も燃料電池のコストの高さに懸念を示し、「液体水素燃料を生産し、消費者に広く配布するためのインフラも整っていない」と指摘している。こうした状況からして、同氏は「この先10年で燃料電池が普及するとは考えにくい」との印象を抱いているという(3月6日ウォール・ストリート・ジャーナル)。
※この記事もウェブ上で、発表の翌日くらいに読んだのだが、その後、検索しても出典元がわからなかった。ウォール・ストリート・ジャーナルは間違いないだろうが、どこに書いてあったかがわからない。
燃料電池車についての疑問は常々以下のように感じていたので、引用させていただくことにした。ma30
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燃料電池車というのは、1台ずつの自動車に、1基の発電機を搭載する構造になっている。エネルギー源として液体水素(ボンベ?)を収容しなければならない。安全性については庶民には未知の領域である。多分、セルフのガソリン・スタンドのようにはならないだろうな、という感じがする。それと、政府がレンタルするしかない高価格である。
推論としては、次のように考えている。
石油の枯渇まで、あと68年、それまでにも供給の不安定、価格高騰の恐れ、排出ガス基準の厳格化、CO2削減などの課題に対して、技術革新を積重ねながら、ハイブリッド車までにいたっている。それでもまだトヨタプリウスが割高に思える。その点でガソリン車は大量生産の恩恵を受けている。
一方、蓄電についても研究開発が進められてきて、さまざまな素材の組合せが試されたが、鉛電池の時代が長く続いた。そして、リチウムイオン電池が、時代を画する蓄電池として登場してきた。
トヨタは2010年に、リチウムイオン電池を使ったハイブリッド車を発売する予定とされている。
自動車産業にとって、製造ラインやバリューチエーンの変更は非常に重い負担となる。トヨタは次世代プリウスについてもまだ、従来のニッケル−水素電池でデータ収集のテスト走行を続けている。
電気自動車が充電なしで300マイル(約500キロ)は走行できるようになる、としたら、駆動系も制動系も全面的な見直しが必要になるだろう。だが、世界のGMとトヨタが考えるなら、リチウムイオン電池の電気自動車は莫大な投資を伴っても現実化されるに違いない。
2009年発売の三菱自動車 i MiVE が注目される。試乗レポートを読めば、誰でも欲しくなる車だと思う。石油価格の高止まりも追い風になりそうだ。
http://www.asahi.com/car/cg/TKY200803100210.html
市場が反応するのは、価格である。ma30